共同体感覚について
こんにちは。コーチングオフィスMISSIONの浅川孔明です。
こちらは桜からちょうどハナミズキの時期になっていてこちらもまた綺麗です。
さて。
今日は、アドラー心理学では欠かすことのできない要素「共同体感覚」について書いてみたいと思います。
共同体感覚とは、共同体への所属感や信頼感、共感や貢献感を総じたもの、という説明があります。
アドラー心理学ではこの感覚の育成を大きな目標にしています。
共同体感覚がどうして重要なのか、共同体感覚があることで何に繋がっていくのか、改めて一緒にみていきましょう。
目次
共同体感覚の大切さ
アドラー心理学の中核である共同体感覚とは、
・ 自己信頼
・ 他者信頼
・ 貢献感
・ 所属感
これらが挙げられます。
アドラーは「共同体感覚が育成されれば、すべての困難から解放される」と言っていますが、全ての困難かどうかはわかりませんが、これらがとても重要な要素だということは理解できます。
「自己信頼」、これは自分自身のことを信頼できている、ということですが、ポイントは「信頼」だと私は思います。「信用」ではない、ということです。
信用には、「根拠」が求められます。何が出来たから信用しよう、何があるから信用してあげよう、という感じです。
そうではなく、自分で自分のことを何の根拠も置かずに信頼してあげること、これができたとしたらどれだけ素晴らしい事か、自分の振る舞いや行動に変化が起きるか、みなさんもなんとなく想像できるのではないでしょうか。
「他者信頼」、これも自己信頼と同じく、他者を「信頼」というところがポイントだと思います。もしいま、あなたが職場にいたとして、あなたの身の周りにいる人すべてを「信頼できるなぁ」と思えていたら、あなたの心の平安さや行動、パフォーマンス、どうなっているか想像は難しくないと思います。
「貢献感」、「所属感」これらのポイントは、「自分がそう感じているか」というところです。実際に人からそう思われているか、そう示されているかではなく、自分が貢献感を感じる、自分が仲間の一員だと感じる、自分はメンバーの一員だと思える、ということが大事な点です。
信頼の話にも通じると思うのですが、判断軸を他人に委ねず、自分が感じた感覚を信じる、信頼してあげることが大切になります。
もし、これらの要素があなたの関わりのある人たち全てで感じられたとしたらどうでしょう?
とても豊かな人生が想像できるのではないかと思います。
そして、アドラーはこうも言っています。
「共同体は、家族だけではなく、国家、人類にまで拡大する。
さらには、動植物、無生物にまで拡大し、
ついには、宇宙にまで拡がる。」
どうでしょうか。人類、動植物くらいまでは、まぁわかりますよね。
無生物、、、宇宙、ってどういう感覚なのでしょうか!?
みなさんは、どう受け取りますか?
共同体感覚のゴールとは
アドラーの言う、
「共同体は、家族だけではなく、国家、人類にまで拡大する。
さらには、動植物、無生物にまで拡大し、
ついには、宇宙にまで拡がる。」
人類すべてを信頼し、仲間の一員だと思える。
人類だけでなく、地球に住む人間以外の動植物を同じく、信頼し、仲間の一員だと感じられる。
そこまでは理解できます。
無生物、とは、石や水、物質や物体、器具や機械、などです。
さらには、宇宙。
宇宙は、天文学では、「すべての天体を含む空間」
物理学では、「すべての物質とエネルギーを含む空間」
広い意味では、「すべての存在物を包有する空間と時間」、などとあります。
「空間と時間」ということは、今だけでなく、過去や未来までをも含む、と捉えることもできます。
ここまでくると、途方もない壮大な話になってきています。
ここからは、私の勝手な推測ですが、
アドラーという人は、ある時、「存在全てが私だった」という体験が起こった人なのではないかと思います。
今でいう、「ワンネス」という概念です。
個別の「私」「あなた」などというものはなく、
「全てが私だった」もしくは「全てが繋がったひとつの生命そのものだった」
といった感じのことを、体験し体感したのではないかと感じます。
だからこそ、私は、発想が無生物で留まることなく、宇宙にまで飛んだのかなと感じました。
と、最後は少し不思議な話の方向にいってしまったかもしれませんが、
まずは、自分の半径5メートル、10メートルにいる人たちにこの共同体感覚を充分に感じられるよう、日々を精進して生きることで十分だと思います。
その先の壮大なゴールは、きっとひとつひとつ範囲を大きくしていくこと、拡大させていくことで見えてくる景色があると思います。
お互い高いゴールに向かって歩んでいる仲間として、勇気づけ合いながら、一緒に歩んでいきましょう。
いかがでしたか?
みなさんのなかで気になった部分はありましたか?
何か一つでも自分の人生のヒントに持ち帰ってもらえたら嬉しいです。
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