ブログ

HOME//ブログ//OODA(ウーダ)ループの4つのステップ

コーチング

OODA(ウーダ)ループの4つのステップ



 

こんにちは。コーチングオフィスMISSIONの浅川孔明です。

今日は、「OODA(ウーダ)ループ」というフレームワークをご紹介していきたいと思います。

似たようなものに、「PDCA」は聞いたことがある方も多いと思います。

この、「OODA(ウーダ)」も、とても役立つコンセプトとなっています。

個人的に、個人向けのコーチングには「PDCAをたくさん回す」よりも「OODAをたくさん回す」方が向いている場面が多いように感じます。

「OODA」を構成する4つのステップはいったいどんなものなのか、ぜひ一緒に観ていきましょう。

 

 

目次

OODA(ウーダ)ループとは

この、「OODA」ループが生まれた経緯からみていきましょう。

「OODA」を考えたのはジョン・ボイドというアメリカの軍人です。

彼はアメリカ空軍出身で、戦闘機パイロットとして朝鮮戦争に参戦していたそうです。
その後、空軍基地内のエリート養成機関で主任教官に就任しました。
そこで、学生との模擬空戦において、どんな不利な位置から開始しても40秒以内に不利な位置を逆転させることができたそうです。
6年間、3000時間におよぶ戦闘訓練で無敗を誇り、「40秒のボイド」というあだ名がついたほどだそうです。

その彼が、朝鮮戦争での航空戦での経験などを基に、指揮官のあるべき意思決定プロセスを理論化した、その中核となっているのが、「OODAループ」と言われています。

「OODA」は当初、軍事的利用からスタートしていますが、のちにビジネスやスポーツなどでも応用できるのではないかという研究が進み、現在では「PDCA」に代わる可能性としても注目されています。

4つのステップ

OODAループとは、4つの言葉の頭文字をとって名付けられたものです。
その4つとは、「Observe(観察)」、「Orient(状況判断、方向づけ)」、「Decide(意思決定)」、「Act(実行)」となっています。

ひとつずつ見ていきましょう。

Observe(観察)
ここでは、とにかく状況を観察します。今起こっていることや、相手をよく観察して、情報取集をしていきます。ここで大切なことは、観察者のフィルターを通して情報に色を付けないこと。観察者の「解釈」ではなく、ありのままの情報を集めるようにします。


Orient(状況判断、方向づけ)
ここでは、Observe、観察して集めた情報を分析し、どういった状況が起きているのかを理解するとともに、状況判断を行い、これからとる行動の方向性を考えます。
次のDecide(意思決定)に必要な要素を見極めていくことが大切になります。


Decide(意思決定)
ここでは、Orientまでで出現した方向性について、どういった行動を取るか、どういう計画を実行するか、などを具体的に決めていきます。


Act(実行)
最後が、Act、実行です。ここでは、Decide、意思決定の段階で決定した行動や計画を実行します。それによって起こった結果をObserve(観察)することで、ループの最初であるObserve(観察)へ戻り、繰り返し、OODAのループを回していきます。


以上が、「OODA」の4つの内容となります。
では、「PDCA」と比べて、「OODA」のメリットとデメリットはどうなっているのでしょうか。

OODAの向き、不向き

OODAループとPDCAサイクル、それぞれの良さを見ていきたいと思います。

PDCAサイクルは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の順にサイクルを回していきますが、
OODAループは、「ループ」の名前の通り、必要に応じて途中で前に戻って再開したり、時と場合に応じて、任意の段階からループをリスタートしたりできることが可能です。

「Plan(計画)」をもとに1周するPDCAサイクルに比べ、OODAループは自由度が高く、現場の状況に合わせた臨機応変な対応がしやすいという特徴があるといえるでしょう。

OODAは、「まず考えよう」ではなく「まず現状を観てみよう」というモデルです。
この、「何が起こっているのか、まず観察する」という姿勢が、OODAループの方が、「主体的に考え、動きがとりやすく、自己の成長が促進されやすい」モデルではないかと私が考える理由になります。
その時、その場に合った、状況に即した有効な対応が取れる、といったこともOODAの大きな特徴だと思います。

このOODAの不向きな点としては、個人が考え、動きやすいモデルだからこそ、組織で同じ方向を向いて動くことには、やや不向き、ということです。
その場の思いつきや直感で行動する個人が増えたり、結果が共有されないため再現性を確保できなかったり、といったことが起こることが考えられます。

その点、PDCAであれば、全員が同じ計画を達成するために動くことができるため、OODAに比べると、組織の舵取りはしやすくなります。

例えば、
会社の1年間のお金をどう使うか決めるのはPDCA向き、個人のお金の使い方はOODA向き、という感じだとイメージしやすいでしょうか。

このように、どちらが優れている、という優劣ではなく、それぞれの場面でそれぞれの良さをうまく生かしていけるのが一番だと思います。

ぜひこの機会に、人生をより良くするためのアイテムのひとつとして「OODAループ」という選択肢を増やしてみてはいかがでしょうか。


いかがでしたか?
みなさんのなかで気になった部分はありましたか?
何か一つでも自分の人生のヒントに持ち帰ってもらえたら嬉しいです。

併せて読んでいただきたい記事

オンラインコーチングの長所と短所

SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧